明智城跡
可児市にある城跡です。可児市は日本史においても有名な明智光秀の生誕の地で、この城が落城するまで過ごしていたとされています。
アクセス
駐車地住所:〒509-0213 岐阜県可児市瀬田(明智城 大手口跡 住所)
桔梗坂の隣に数台は停められる専用の駐車場があります。公衆トイレが近くにあります。
道のりポイント
駐車場の裏に桔梗坂という道があり、そこから城跡に入っていきます。途中にある看板の図にもありますがこの明智城は山城であり、随所にその工夫が見られて興味深いです。桔梗坂に入ってしばらく歩くと表門である大手口跡を通ります。
大手口跡を抜けると道の両側が山のようになっています。左手に見える帯曲輪は道に沿って曲線の道になっており、侵入者を迎撃するという役割を持ちます。さらに歩いていき右手を見ると、中の丸という重要地点を切り岸という切り立った崖で守るという地形の造りが見られます。
坂道を登りきると本丸がある広場に着きます。ここから先ほど見た中の丸跡に行くことができます。中の丸跡から先ほど歩いていた道を見ていると、その切り岸の険しさがよく分かると思います。こうやって守っていたのだと分かります。
本丸がある方へ向かうと二の丸跡を通っていったり、七つ塚という土葬の跡があります。この明智城が落城した際に戦死した明智軍七武将が葬られているそうです。こういうのはまさにいくつもの時代を越えてここにあるものとして大変貴重なものだということですね。
そしてその先に歩いていくといよいよ本丸跡に着きます。そこには明智光秀の像が飾られています。他にも明智城について書かれた石碑や年季の入った石碑も見られます。落城こそしたものの何とか光秀は脱出して、信長に仕えてからもここに戻ることはなかったそうです。
本丸の近くにあるのがこの馬防柵です。山の端にズラズラと並べられていて、山を馬で登ってくるものに対してそれを通すまいとして建てられているということが分かります。こういうのを見ても守りが堅かったという印象を受けます。
さらに本丸がある広場の端の方に展望台があります。展望台にはここから何が見えるかのパネルもあって分かりやすいです。その景色については後述しますが、当時も櫓を建てて同じような景色を見ていたと想像できます。
展望台のすぐ近くに十兵衛坂という道があり、そこを通って裏門があった西大手口に向かいます。そしてその道の途中にも明智城跡の中でも重要な遺構が残っている場所があるので、そちらについてはまた後述します。
下っていく道の途中に登っていく分かれ道があるので、そちらに向かっていくとまず六親眷属幽魂塔という祠があります。明智一族に恩を感じていた領民が遺したとされています。そしてさらに奥に行くと見張り台跡に着きます。当時はここで見張りをしていたとのことです。
見張り台跡を後にして来た道を戻って再び下り坂を降りていくと、裏門があった搦手門跡に着きます。その先に歩いていくと町に出て近くに駐車場があります。大手口から搦手口まで歩くだけなら30分くらいですが、ぜひ山城ならではの景色をじっくり観察してみてください。
イチオシポイント
こちらが展望台から見える景色です。目の前に見えるのは可児市の町の様子であったり、その先北の方に並んでいる山々が見えていたりします。当時この城に攻め込んでくる軍勢の動きがここからよく見えていたのだと想像できます。山城ならではの景色であり利点ですね。
そして十兵衛坂の途中に傾斜が急な坂がいくつもあってそれぞれに役割があります。水を調達するための水の手跡や、敵の侵入を防ぐための腰曲輪、更には曲輪を登ってこれないようにした竪堀など、さまざまな工夫を凝らしたこの城の遺構が今でも見られます。
他にも城を守るための工夫がいくつも見られるので、ぜひじっくり見て周って観察したり想像してみたりしてください。またその遺構を残すが故に足元が危ないところもあるので、時を越えて光秀殿が注意喚起している看板もありますw 歴史ロマンが詰まった素敵な場所です。