虎渓山 永保寺
多治見市にあるお寺です。境内には国宝に指定されているお堂や、国の名勝に選ばれている綺麗な庭園があります。
アクセス
駐車地住所:〒507-0014 岐阜県多治見市虎渓山町5丁目8(永保寺 駐車場)
永保寺の近くにある踏切の手前に参拝者専用の無料駐車場があります。数十台は停められる広いスペースになっていて、近くに臨時駐車場もあります。駐車場内にトイレもあります。
道のりポイント
踏切を越えて真っ直ぐ歩いていきます。途中途中に看板もあるので安心です。虎渓山ごあんないの看板の先に行くとすぐに境内が見えてきます。本堂の屋根がすぐ近くに見えて迫力も感じます。
その道の途中に登るか降りるかの分岐があって、降りると境内ですが登ると保寿院にたどり着きます。中の庭園が京都のお寺にも見られる砂紋が描かれていて、その綺麗な景観や落ち着いた雰囲気に癒されます。
分岐に戻って降りていき、境内に入って目の前にあるのが本堂です。壁から屋根に至るまでそのほとんどがアースカラーに染められていて、その素朴ながらも雄大な姿に落ち着きますし圧倒されます。
本堂の近くにある大木がイチョウの木です。取材時はまだ見頃ではありませんでしたが、樹齢700年を越えた大イチョウが黄金色に染まる姿はさぞ荘厳なことでしょう。境内のどこからみても目立ちます。永保寺の紅葉は飛騨・美濃紅葉33選にも選ばれています。
境内の中心にあるのが国指定の名称にも選ばれているこの庭園です。大きな池を囲む色とりどりの木々や、池に建物も木々も映る様が幻想的です。全国各地のお寺の庭園を手がけた夢窓国師の代表作のひとつとされていて、中世からその時を越える意匠に今でも癒されます。
池の真ん中に架かっているのがこの橋です。遠くから見ても綺麗なのですが、こうして渡って近くで見ると気分も高揚します。橋の真ん中から境内を見渡すのも風情があっていいです。ただ道を作るのではなく橋を架けるのが、庭園としての趣も増すものだなと感じます。
橋の向こうにあるのが観音堂です。よく見ると華美な装飾などはなく木の温かみを感じる落ち着いた印象のこの建物は、なんと1314年に建てられてから主要なところが比較的改修跡が少なく、当時の面影を保たれてることから国宝にも選ばれています。時代の名作がここにありと。
観音堂の隣にある崖の上に建っているのが六角堂です。その崖は梵音巌という名があって、そこにはたくさんの石仏が並んでいます。願をかける人がここの地蔵を借りて、返すときに新しい地蔵を供えたことからここには千体もの地蔵が祀られています。パワーが集まる所ですね。
時を越える建造物や美しい庭園に色づく紅葉たち、自然の美しさをそのまま表現したような空間に、心も澄み切って穏やかな気持ちにさせてくれる素敵なお寺だと思いました。澄んだ心の水面に穏やかな景色が映りますように。先人の想いが時を越えて伝わりますように。
イチオシポイント
お寺に向かう道の途中に境内を見下ろせる場所があります。境内の中も穏やかな空間でしたが、山や森に囲まれてここがあるというふうに見ると、ここもまさに異世界なのではと振り返って思います。時を越える自然の美しさや人の願いが、ここに詰まっているわけですから。