苗木城跡
中津川市にある城跡。戦乱の世から明治維新までを支えた天然の要塞の名残を感じられる名所。展望台から見える景色は、東濃地方の山々や街並を360°見渡せる絶景になっています。
アクセス
駐車地住所:〒508-0101 岐阜県中津川市苗木2871(苗木城B1駐車場)
苗木城跡は駐車場がいくつもあってどこも無料です。その中でも今回紹介するB1駐車場は最も遠いのですが、ここから山道を通って苗木城跡に向かっていくなかで、他の駐車場からでは見られない景色もあるのでオススメします。トイレは簡易的なものはありますが、整えられたトイレや城跡にもっと近い方がいいよという方は地図を参考になさってください。
道のりポイント
この駐車場をオススメする理由の一つですが、この近くに展望デッキがありまして、そこからは恵那山や前山、焼山など東濃を代表する山々や、チラッと苗木城跡も見えるのです。あれらがもっとよく見える場所へと期待が膨らんだところで城跡に向かいます。
この山道は道なりを20分くらい進むだけです。看板も随所に立てられてて急な坂道とかもないので散歩にはちょうどいいでしょう。途中に大きな岩が散見されますが、実はこれが苗木城が天然の要塞たるがゆえのひとつポイントになってくるので要チェックです。
展望台まで750mを切ったところで景色が開ける場所が出てきました。あれが城跡かと。そして更に進んで570mを切った時に見えた城跡の景色が個人的に一番好きです。頂上までの動線やそれを登る人も見えてまさに要塞みたいだと、ロマンを感じずにはいられません。
そこから歩いて程なく、近い駐車場からの道のりと合流します。その合流地点の近くに足軽長屋跡という場所があり、そこからも城跡が綺麗に見えます。当時の城を再現した絵が描かれた看板と見比べてみるのも想像が膨らみます。
さあ城跡へと向かった先がいきなり分かれ道になってます。左側の道は風吹門跡につながっていますがそれはまた後で。まず城跡に向かいますが、まず目につくのが石垣の迫力です。さらに四角い岩も地面に並んでいたりと。これがまさに苗木城の特質的なところなのです。
順路を進むと様々な門跡を通るのですが足元にご注目。何やら岩に綺麗なくぼみがありますが、その岩を礎石と呼んでそのくぼみに木の柱を立てて建物を造っていたのです。驚くのはその石のほとんどが当時使われていたものであるということ。時代を越える技術がここにありと。
本丸口門跡の先には武器蔵跡があります。そこにも礎石が残っていて間取りの想像がつきます。いよいよ展望台が近くに見えてきました。そしてその周辺を散策してると漫画に出てきそうな巨大な岩や、先ほどのようなくぼみがたくさん掘られている岩も見られます。
そしてその上へと登っていけば、本丸玄関跡、そして天守閣跡の展望台に辿り着きます。そこからの絶景や、苗木城の遺構、その凄さについてはまた後述します。ここに周辺の山などの名前が記された地図もあるので、どこに何があるかぜひ確かめてお楽しみください。
帰る前に前述した風吹門跡に向かうと、大矢倉跡というこれもまた巨石と石垣が合わさった建物が見られます。そこを登ると展望台が見えます。さらにここから城跡に向かうと大門跡に着きまして、そこに苗木城跡と彫られた岩があります。ここも写真スポットですね。
イチオシポイント
こちらが展望台からの眺めです。高く聳え立つは標高2000m越えの恵那山だったり、夕日に輝く川は木曽川だったり、山と川と町というまさに岐阜を象徴する景色がここにあります。地理的に盤石で景観も良しとあらば、ここの暮らしはさも充実していたことでしょう。
個人的に最も驚いたのがこの展望台の造りです。この城の特徴的なところは前述した通りですが、それをこの展望台でも利用してるのです。昨今安全性の確保が重視される中でもということなのです。時代を越える遺構、その点も踏まえて足を踏み入れてみてください。
自然の恵みを活かしていたのは人間だけじゃないみたいです。城跡の近くにあった巨岩よりもさらに大きな巨岩が山道の途中にあるのですが、その岩と岩の境目が風穴になっていて、そこにコウモリが住んでいるらしいです。決して、のぞきこまないように。